シンママ・シンパパが受けられる手当って？種類や条件、注意点をご紹介

ひとり親家庭向けの手当は、母子家庭や父子家庭など、1人で子供を養育している家庭を支援するための制度です。主に下記のような制度があります。

これらの手当を受給することは、家計にとって大きな助けとなります。

シングルマザーやシングルファザーの生活は、決して楽ではありません。1人で家事育児だけでなく仕事もこなさねばなりませんし、体力はもちろん、金銭的にも厳しいものですよね。私自身もシングルマザーで、それなりに苦労しているかなと思います。実家暮らしなのでかなり助かってはいるものの、やはり余裕はなく、金銭的にはカツカツです。なかでもご実家に頼ることなく自立しているひとり親家庭では、生活における費用面の負担はかなりのものでしょう。家賃に光熱費、食費、教育費……頭を抱えてしまいますよね。ここではシングルマザーやシングルファザーが受給可能な手当てについてご紹介していきます。ぜひご参考にしてみてください。

ひとり親家庭が受給できる手当

ひとり親家庭向けの手当は、母子家庭や父子家庭など、1人で子供を養育している家庭を支援するための制度です。主に下記のような制度があります。

これらの手当を受給することは、家計にとってとても大きな助けとなるはずです。手当の支給は、東京都であれば児童育成手当があるように、市区町村によって異なります。まずはお住まいの地域の役所や福祉事務所で相談することが大切です。

ほかにも、国民健康保険や年金の料金について軽減されるなど、それぞれのおかれた状況によって受けられる福祉制度が増える可能性があります。ぜひ自治体に確認してみてください。

手当を受給するための条件

手当を受給するためには、それぞれ一定の条件があります。例えば、児童扶養手当法に基づく対象世帯であること、子供を養育していること、所得制限を超えていないことなどが挙げられます。

条件のなかでも特に所得制限は、個々の勤務状況で大きく変わってくるため、必ず確認をしましょう。現在は、扶養している子供が1人の場合の所得制限が全部支給で87万円、一部支給で230万円とされています（2024年3月現在）。ただし、今後所得制限が引き上げになったり、支給されやすく改善されていく可能性も十分にあります。国の政策にも期待したいですね。

手当の申請方法

必要な書類を提出し申請手続きを行うことで、手当の受給が可能です。基本的に、お住いの市区町村の担当窓口で手続きを行います。

また、申請書類や必要書類の提出だけでなく、面談などの手続きが必要となります。申請時には、収入証明書など複数の書類が必要となるので、早めに準備を始めることが大切です。

例えば、児童扶養手当の申請に必要な書類には下記のようなものがあります。

• 申請者本人と子供の戸籍謄本（提出の1か月以内に交付したもの）
• 申請者・支給対象児童および扶養義務者のマイナンバーがわかる書類
• 申請者名義の通帳やキャッシュカードなど、手当を振り込む口座の情報がわかるもの
• 年金手帳
• その他（状況別）必要書類

共通して必要な書類だけではなく、それぞれの状況に応じた提出物が追加で必要になる可能性もあります。申請そのものに時間と手間がかかる可能性も十分に考えられるため、早めに窓口で相談してみましょう。

手当の支給額の算出方法

手当の支給額は、申請者の世帯収入や子供の人数などによって算出されます。収入が少ないほど支給額が増える仕組みとなっており、母子家庭や父子家庭が必要としている支援を適切に受けられるように配慮されています。

自分の受け取れる支給額を知るには自治体の窓口で相談するのが確実ですが、早く知りたい場合はHP等で基準が記載されているかどうか確認してみるといいでしょう。

ひとり親家庭が受けられる住宅支援とは

シングルマザーやシングルファザーが受けられる支援の中に、住宅支援があります。児童扶養手当と比較するとあまり知られていないかもしれませんが、生活する中でも家賃は大きな負担となるため、受給できれば家計の大きな助けになります。

注意点として、住宅支援の有無は自治体によって異なります。必ずお住いの地域の自治体に確認してください。また、給付というよりは貸付の形であることもあります。償還の義務が生じる場合もあるため、条件をよく確認しましょう。ただし、条件を満たせば償還免除となるケースもあります。

ひとり親家庭向けの住宅支援は、住居確保や維持を支援するために設けられた制度です。家族の健康状態や居住環境の安定のためにも、実施している自治体の場合はぜひ活用しましょう。

住宅支援を受けるための条件

住宅支援を受けるためには、所得制限や居住状況、家族構成などの条件を満たしている必要があります。また、住宅支援と手当の併用についても、制約がある場合があるため、事前に確認が必要です。

住宅支援の対象となるかは個人の状況によって異なります。まずは自治体で相談してみましょう。

住宅手当の申請手続き

住宅支援の申請手続きも、児童扶養手当と同様に市区町村の窓口で行います。必要書類の提出や面談を通して、申請の手続きを進めていきます。償還義務の有無なども含めてまずは自治体で相談・確認し、申請書類を揃えていきましょう。

住宅補助の給付額と算出基準

住宅補助の給付額は、申請者の所得や居住状況によって異なります。

また、住宅支援の必要性や緊急性に応じて決定されます。住宅支援は貸付のケースもあるため、償還義務の有無も含めて確認が必須です。

申請書類の提出や面談を通じて、適切な支援が受けられるように努めましょう。

住宅支援と手当の併用について

住宅支援と手当を併用する際には、制度上の制約や条件があります。両方の支援を適切に受けるためには、自治体の設けた条件を把握し、各制度の詳細を理解したうえで申請手続きを適切に行うことが重要です。

ひとり親家庭が手当を受ける際の注意点

手当を受ける際には、受給資格が失効する条件や支給停止のリスク、手当不正受給の罰則などに注意が必要です。下記が主な注意点となるので、押さえておきましょう。

例えば、収入が一定以上になった場合や子供の扶養義務を怠った場合などは注意が必要です。定期的な再申請や更新を行わないと不正受給とみなされてしまう可能性もあるので、覚えておきましょう。

手当支給停止の原因とリスク

手当の支給が停止される原因は、収入や家族構成の変化だけでなく、情報の不正提供などが考えられます。

例えば、配偶者や配偶者に相当する人物（彼氏など）と生計を同一にしていることを隠していた場合や、きちんとした扶養をしておらず子供の監護・養育を怠っている場合などが該当します。

支給が停止されると生活が困難になるリスクがあるため、正確な情報提供や申請手続きの適切な管理が求められます。

手当不正受給の罰則と対策

手当の不正受給が発覚した場合、罰則が科される可能性があります。

不正受給を防ぐためには、正確な情報の提供や申請手続きの適切な管理が重要です。手当を受給したいからといって、正確でない情報を提供するのは絶対にやめましょう。

再申請時には、過去の不正受給があった場合には特に対策が必要となるため、注意が必要です。収入や家族構成の変化をうっかり申告し忘れてしまった場合などでも不正受給とみなされてしまう可能性があるので、申告漏れにはくれぐれも注意してくださいね。

手当再申請時のポイント

手当を再申請する際には、過去の受給状況や家庭の変化などを正確に記載することが重要です。

必要書類の提出や面談を通じて、再度手当を受給するための審査を受けることになります。適切な情報提供が求められるため、正確・丁寧に記載するよう心がけましょう。

手当の受給と生活保護の違い

ひとり親家庭が受けられる手当と生活保護とは、異なる制度です。それぞれの受給条件や支給額、支援内容が異なります。

生活保護は極度の困窮者への支援であるのに対し、手当は一定の条件を満たしたひとり親家庭に支給される制度です。もちろん、どちらがいい・悪いというものでもありません。自らの状況に合った支援を選択することが重要です。

シングルマザー・シングルファザーでもお金の苦労は義務じゃない！

シングルマザーやシングルファザーは珍しくなくなりましたが、まだ偏見を持っている人も世間にはいるでしょう。こうした手当の受給を「ずるい」「もらいすぎ」といわれてしまうこともあるかもしれませんし、「自業自得」「苦労するべき」などの心無い声を浴びせられ、傷つくこともあるかもしれません。

ですが、全く気にする必要はないと私は考えています。だって、私たちの人生は私たちのものだからです。私たちの人生を豊かにするための手段は、私たちが堂々と選ぶ権利があるはずです。ひとり親家庭がどのように子供たちの人生を豊かにしていくのかは私たち親の選択にかかっているので、頼れる制度はどんどん頼り、子供たちの笑顔と未来を守っていきましょうね。